2024年の大河ドラマ「光る君へ」は、平安時代に活躍した世界最古の女性作家とされる「紫式部」の生涯を描いた物語です。
大河ドラマを彩る重要な要素の一つがオープニングを飾るタイトル 題字、大河ドラマの顔の一つですよね。
「光る君へ」のオープニングに出てくる、縦書きと横書きの繊細でありながら力強い筆致で描かれた題字が印象に残る方多いと思います。
その素晴らしい題字を書かれた方は男性なのか女性なのか?経歴や他の作品や著書なども気になりますよね。
この記事では「光る君へ」のタイトルの題字を書いた作者は誰なのか?の答え、書家・根本 知(ねもと さとし)さんのプロフィールや、タイトル制作にまつわる裏話、根本さんの著書や作品を紹介していきます。
光る君への題字の作者は根本知(ねもとさとし)さん
大河ドラマ「光る君へ」の題字 タイトルを書いたのは、書家の根本知(ねもとさとし)さん。
根本さんは書道学の博士号を持つ書道学のエキスパート!!
根本さんのプロフィール 学歴 職歴 ホームページ 著書 を紹介します。
- プロフィール
- 学歴
- 職歴
- ホームページとSNS
- 著書を紹介
書家と聞くと男女問わず年配で和服を着た凛とした佇まいの方を、思い起こす方も多いのではないでしょうか?
根本さんはそんなイメージからかけ離れた、爽やかなイケメンの書家です。
イケメンで字が上手く書の歴史などにも詳しい根本さんのプロフィールをご紹介!!
根本 知 (ねもと さとし)
生年月日 1984年11月25日
出身地 埼玉県越谷市
大東文化大学 立正大学 相模女子大学等で指導
光る君へ 題字揮毫および書道指導
学歴
大東文化大学第一高等学校
2003年4月 大東文化大学文学部書道学科入学
2007年3月 大東文化大学文学部書道学科卒業
2007年4月 大東文化大学大学院文学研究科書道学専攻博士課程前期課程入学
2009年3月 大東文化大学大学院文学研究科書道学専攻博士課程前期課程終了
修士 (書道学) 取得
2009年4月 同大学院文学研究科書道学専攻博士課程後期課程入学
2013年 大東文化大学大学院博士課程修了
博士号 (書道学) 習得
職歴
2009年4月~2011年3月 大東文化大学大学院文学研究科書道学専攻教育補助員
2011年9月~2012年3月 埼玉県立越生高校非常勤講師 (書道)
2012年4月 私立関東国際高校非常勤講師 (書道)
ホームページとSNS
根本さんのホームページとインスタグラムをご紹介します。
ホームページ https://www.nemotosatoshi.com/
インスタグラム https://www.instagram.com/nemoto.satoshi/
ホームページかなり凝った作りになっています、PCの大きいモニターで見るとかなりの迫力あります。
著書を紹介
根本さん2024年2月現在5冊の本を出しています。
- 2014/04/22 読むだけで「うまい」と言われる字が書ける本
- 2016/11/15 この1冊で完全マスター! 「うまい」と言われる字が書けるペン字練習帖
- 2017/06/07 美文字の法則 さっと書く一枚の手紙 ボールペン・万年筆・毛筆
- 2021/02/02 書の風流 近代藝術家の美学
- 2023/12/27 平安かな書道入門 古筆の見方と学び方
2014/04/22 読むだけで「うまい」と言われる字が書ける本 CCCメディアハウス
2016/11/15 この1冊で完全マスター! 「うまい」と言われる字が書けるペン字練習帖 CCCメディアハウス
2017/06/07 美文字の法則 さっと書く一枚の手紙 ボールペン・万年筆・毛筆 さくら舎
2021/02/02 書の風流 近代藝術家の美学 春陽堂書店
2023/12/27 平安かな書道入門 古筆の見方と学び方 雄山閣
光る君へ題字の制作秘話
根本さんが、「光る君へ」のフタッフ参加や題字の制作を受けた経緯や題字制作の過程などの、題字の制作秘話などを紹介します。
- 縦書き題字
- 横書き題字
- 光る君へ参加する経緯
- 制作依頼を受けた経緯
- 題字制作過程
- 音楽を聴きながら制作
縦書きの題字
まずはオープニングの最初に出てくる縦書きの題字を御覧ください。
書道全然わからないですが、繊細ながらも力強さを感じる題字になっていると思います。
見れば見るほどバランスが取れた美しい字だと思えてきます。
横書きの題字
オープニングの最後に出てくるのが、横書きの題字です。
縦書きの題字を横にしたのではなく、新たに書き直しています。
同じ字ではないですが、縦書きと横書きだと印象が違ってきますね。
光る君へ参加する経緯
「光る君へ」は、女性のための仮名文字が定着した平安時代を舞台としており、これまでの大河ドラマとは異なり、仮名文字と平安時代の書道に精通した書家が必要でした。
制作陣は、書道のシーンを本作の見どころの一つに据え、平安時代のリアルな和歌の書き方や作法などにもこだわりたいと考え、
俳優への書道指導もできる人物として白羽の矢が立ったのが、高校・大学での指導経験、書道の博士号取得、平安時代への深い造詣を持つ根本さんです。
根本さんは、平安マニア・平安書道マニアなのでまさに適任!!
書道指導だけでなく、スタッフとして指導・考証や小道具制作もしています、「光る君へ」を見る時は書道シーンにも注目するとさらに楽しめることでしょう。
制作依頼を受けた経緯
ここ数年デザインによるロゴが増えている大河ドラマのタイトルでしたが、「光る君へ」ではやはり筆文字が良いと採用され、随分と時間が経ってから根本さんに声がかかりました。
これまでの大河ドラマで書道指導と題字揮毫の両方を担当した方は誰もいませんでした。期待していなかったぶん大変驚いたが、とても嬉しく光栄にも思ったそうです。
根本さんに題字制作の声がかかるまで時間が空いたみたいですが、その間いろいろな人に依頼して断られたり意見の相違があったりとかしたんでしょうか。
大河ドラマの題字を書けるなんて、書家にとって物凄く名誉なことですよね。
題字制作過程
根本知さん「光る君へ」の題字制作にあたりNHKの関係者と計4回の打ち合わせを行い、1回につき10種類の書体で20枚ずつ、合計800枚もの題字を制作しました。
1回目の打ち合わせでは、根本さんの書き分ける技法がどの程度のものかを紹介。2回目では、表現技法の調整を行いました。3回目には番組の雰囲気に合わせた作品提案を行ったのですが、現代のテレビ画面の横長さと、書の縦書きの形式の違いで悩みもありました。
本来は3回で打ち合わせを終える予定でしたが、根本さんが勝手に制作した縦書きの題字が気に入られ、さらに縦書きの題字も制作することに。1週間という短期間での制作に悩んでいたところ、演出からのアドバイス電話をもらったそうです。
「紫式部が特別な想いを寄せる藤原道長に、もし、恋文を送ったとして。その巻紙の最後の宛名に「光る君へ」と書いたとしたら…そんな題字が見たいです」
そのアドバイスを聞いてイメージが広がり、根本さんは見事な縦書きの題字を仕上げたのだとか。さすが第一線で活躍している方の助言だと、根本さんも心打たれたそうです。
打ち合わせを重ね、表現技法を磨きながら、短期間で多くの題字を制作した素晴らしいエピソードだと思います。
音楽を聴きながら制作
書家の根本知さんは、普段は音楽を聴きながら作品を書くのだそうです。
根本さんの母親はスナックのママをしており、ちあきなおみさんの曲をよく歌っていました。
その影響で、根本さんはひらがなを書く時にはちあきなおみさんの曲を聴きながら作品を書くのだとか。一方、漢字を書く時には男性の曲を聴きたくなるため、ナット・キング・コールを聴いているそうです。
「光る君」への題字は仮名と漢字が混在するため、根本さんは、ちあきなおみとナット・キング・コールの曲を聴きながらこの作品を書き上げたのだそうです。
一流の書家である根本さんが、音楽を聴きながら集中して書を描いているとは意外な話です。音楽が書の世界観やイメージに影響を与えるのかもしれません、個性的な制作風景が伺えるエピソードです。
作品を紹介
直接作品を紹介することはできないので、根本さんの作品を見ることができるページを紹介します。
リンクを踏んで飛んでください。
自詠歌
2022年12月 根本知 個展作品
葦手絵
flow
ロゴ 扁額 題字
Grand Seiko リニューアルイメージ
自作
こちらのページでは、2つの作品と根本さんが字を書いている動画を11本見ることができます。
ページ下部に動画があるのですが、再生数がかなり少ないので見られた方が少ない凄くレアな動画となります。
まとめ
この記事で書いてきたことを最後にまとめます。
「光る君へ」の題字制作の書家・根本知さんのことと、「光る君へ」の題字制作秘話を知り、ドラマ本編を見たらさらに楽しむことが出来るのではないでしょうか。
まひろ (紫式部)と三郎 (藤原道長)の関係はこれからどうなっていくのか気になりますね。
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